- 三井住友FG(8316)を購入したいけど、どう調べればいいの?
- 企業分析したいけど時間もないし、めんどくさいなー。
その悩みを解決できるような記事を書きました!
今回は三井住友FG(8316)の事業概要や業績を紹介していきます。
高配当株で1番怖いのは減配や無配当だと思います。
一時的に高配当になっていたとしても、減配や無配当になってしまうと損をしてしまうかもしれないので、企業分析をして購入するか判断するのが大事です。
この記事で紹介する内容は大きく分けて下記の3つ
- 企業分析のやり方
- 三井住友FGの事業概要
- 三井住友FGの分析結果
高配当株投資は長期保有する方が多いと思うので、長期保有できそうな銘柄か一緒に確認していきましょう!
企業分析のやり方
企業分析については下記3STEPで行っています。
- IR BANKを使って「過去の業績」を確認
- 企業HPで「最新の業績」を確認
- あらゆる情報をもとに「将来」を予想
企業分析は【初心者向け】高配当株の「分析ツール」の使い方をカンタン解説を参考にしているので、詳細が知りたい方はご参照ください。
三井住友FGの事業概要
株式会社三井住友フィナンシャルグループ(みついすみともフィナンシャルグループ、英語: Sumitomo Mitsui Financial Group, Inc. )は、三井住友銀行(SMBC、都市銀行)、三井住友ファイナンス&リース 、SMBC信託銀行 、三井住友カード(クレジットカード会社)、SMBCファイナンスサービス 、SMBCコンシューマーファイナンス(消費者金融会社)、日本総合研究所、SMBC日興証券を傘下に置く金融持株会社。略称はSMFG。また金融コングロマリットとしての名称はSMBCグループ(2018年に「三井住友フィナンシャルグループ」から変更)。
東証、名証、ニューヨークに上場している。上場銘柄としての略称は、単に「三井住友」としている。日経平均株価およびTOPIX Core30、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ。
引用:ウィキペディア(Wikipedia) 三井住友FG
上の図は「グループ会社毎の事業部門」と「2020年度事業部門別連結業務純益」になります。
「リテール」とは個人向けの事業、「ホールセール」とは大手法人向けの事業です。
「グローバル」とは国際的な事業、「市場」とは証券の事業です。
三井住友FGの分析結果
三井住友FGを分析した結果になります。
STEP1過去の業績
過去の業績では下記8項目を確認しています。
- 売上高
- EPS(1株当たりの利益)
- 営業利益率
- 自己資本比率
- 営業活動によるCF
- 現金等
- 1株当たり配当金
- 配当性向
売上高(営業収益)
出典:IR BANK
チェックポイント
△:横ばいor増減が激しい
×:右肩下がり
2010年から2018年まではほぼ右肩上がりでしたが、2019年からは減少傾向となっています。
銀行株は景気敏感株と言われていて、景気や経済の動向に左右されやすいので直近はコロナショックの影響がありそうです。
売上高の評価は「△」になります。
EPS(1株当たりの利益)
出典:IR BANK
チェックポイント
△:横ばいor増減が激しい
×:右肩下がり
増減が激しく、ほぼ横ばいの状態です。
EPSの評価は「△」になります。
営業利益率
自己資本比率
出典:IR BANK
チェックポイント
△:40~60%
×:40%未満
上記のチェックポイントは一般的な企業についてです。
銀行業の場合は借り入れたお金を運用しているので、基本的に銀行業は自己資本比率は低くなります。
2020年 銀行業 自己資本比率 ランキングでは、1位のセブン銀行でも20%、2位以下が9%以下になり、5%の三井住友FGは平均的な数値になります。
自己資本比率の評価は「△」になります。
営業活動によるCF
出典:IR BANK
チェックポイント
△:毎年黒字で横ばいor増減が激しい
×:赤字で長期的に減少傾向
景気敏感株なので一時的にはマイナスになっていますが、2021年には通常の3倍くらいになっています。
赤字が続きはしないですが、増減が激しいです。
営業活動によるCFの評価は「△」になります。
現金等
出典:IR BANK
チェックポイント
△:横ばいor増減が激しい
×:減少傾向
2007年からほぼ増加傾向になっていて、2014年からは急激に増加しています。
現金等の評価は「○」になります。
1株当たり配当金
出典:IR BANK
チェックポイント
△:横ばい
×:減配or無配or増減が激しい
毎年増えているわけでないですが、減配がなく、安定していて、増加傾向です。
1株当たり配当金の評価は「○」になります。
配当性向
出典:IR BANK
チェックポイント
△:30%未満or60%台
×:70%以上
増減はありますが、平均すると30%くらいになると思います。
三井住友FGの公式ホームページでは株主還元方針について下記の記載がありました。
株主還元は、配当を基本に、機動的な自己株取得も実施してまいります。
配当は累進的とし、配当性向は2022年度までに40%を目指してまいります。また、自己株取得は、資本の状況、業績動向、当社株価の水準、成長投資機会、資本効率向上等を考慮し、判断いたします。引用元 三井住友FGの公式ホームページより
配当性向は2022年度までに40%を目指しているようです。
コロナショックのあった2021年では配当性向が50%を超えているのが気になりますが、一時的なものと思うので2022年以降は注意していきたいです。
配当性向の評価は「○」になります。
STEP2現在の業績
現在の業績では決算プレゼン資料を確認しています。
上の画像は三井住友FGの決算プレゼン資料の一部です。
21年度上期と前年度同期の比較が表になっています。
利益が下がっている項目もありますが、全体的には利益が増えているのがわかります。
STEP3未来の業績
未来の業績ではあらゆる情報を確認しています。
未来の業績を調べるには企業のニュースや記事、業界の未来や競合他社、サービスや商品等いろいろ方法があります。
全ての情報を調べるのは大変なので、私は業界の未来や競合他社だけは調べるようにしています。
未来の業績は予想になるので、参考の参考程度にしてください!
業界の未来
出典:業界動向サーチ 銀行業界
上記のグラフは、大手銀行の2020年までの経常収益と純利益の推移になります。
グラフから経常利益は2019年まで上昇傾向で、2020年には下落しているのがわかります。
純利益は過去5年間は減少傾向になっています。
銀行業界は長引く低金利で本業の融資の収益性が低迷しているところに、2020年はコロナウイルスの影響もあり、しばらくは低迷が続くのではないかと思います。
競合他社
出典:業界動向サーチ 銀行業界
上記の表は2020年(2021年3月決算)の銀行業界の経常収益ランキングになります。
3メガバンク(三菱UFJ、三井住友FG、みずほFG)ともに経常収益は減っていますが、全体でみると3メガバンクの経常収益が多いことが分かります。
出典:業界動向サーチ 銀行業界
上記のグラフは3メガバンクの純利益の推移になります。
2015年から3社とも減少傾向になっていることがわかります。
出典:業界動向サーチ 銀行業界
上記のグラフは主な地方銀行の経常収益と純利益の推移になります。
地方銀行の経常収益はやや減少傾向、純利益は減少傾向になっていることがわかります。
純利益は減少幅が3メガバンクより大きいので、地方銀行は収益性が悪化しています。
地方銀行は3メガバンクと比べると海外展開や業務、金額が限られてしまうので、既存事業のカバーが難しくなっています。
高配当株として長期保有するなら3メガバンクから選ぶのがいいのではないかと思います。
いつ買えばいいのか
企業を分析して株を購入しようとしても、どのタイミングで買えばいいか迷いますよね。
私は下記タイミングで高配当株を購入しています。
- 市場全体が大暴落の時
- 株価が急落した時
- 配当利回りが〇%以上になった時
詳しくは下記記事で紹介しています。
出典:三井住友フィナンシャルグループ【8316】:チャート - Yahoo!ファイナンス
三井住友FGは株価が4,095円で配当利回り約5.15%なので、配当利回り4%という目安は使えません。
紹介したタイミングでは、チャートから2021年の4月と7月に「3716円」まで下がっていることがわかるので、このあたりの株価になったら購入になります。
私が買うとしたらのタイミングなので、実際に購入するかどうかは自己判断でお願いします。
私の保有状況
私も三井住友FGを保有しているので、現在時点(2022/7/26)の保有状況を載せておきます。
私の買い増し基準は配当利回り5.5%なので、それを超えたタイミングで買い増ししています。
ちなみに高配当株として、銀行業の銘柄は「(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)」も保有しています。
まとめ
三井住友FGを高配当株として分析した結果を紹介しました。
分析した結果は下記のようになります。
過去の業績
項目 | 評価 | 備考 |
---|---|---|
売上高 | △ | 2018年まではほぼ右肩上がり 2019年からは減少傾向 |
EPS | △ | 増減が激しく、ほぼ横ばい |
営業利益率 | - | データなし |
自己資本比率 | △ | 基本的に銀行業は自己資本比率は低い 5%と銀行業では平均的 |
営業活動によるCF | △ | 景気敏感株なので一時的にはマイナス 赤字が続きはしないが、増減が激しい |
現金等 | ○ | ほぼ増加傾向 2014年からは急激に増加 |
1株当たり配当金 | ○ | 減配がなく、安定していて、増加傾向 |
配当性向 | ○ | 2022年度までに40%を目指す 2022年度以降は注意 |
- 営業利益率は確認出来ませんでしたが、全体的な評価は平均より高めになりました。
現在の業績
- 21年度上期と前年度同期で比較すると、利益が下がっている項目もあるが、全体的には利益が増えている。
未来の業績
- 銀行業界の経常利益は2019年まで上昇傾向で、2020年には下落。
- 純利益は過去5年間は減少傾向。
- 3メガバンクとも純利益は減少傾向だが、地方銀行より減少幅は少ない。
分析した結果から、私は三井住友FGを高配当株として保有したいと考えています。
気になる点としては、「2022年以降の株主還元方針」についてどのようになるかです。
特定銘柄の紹介をしていますが、売買を推奨するものではありません。
購入するかどうかの最終判断はご自身の責任で行ってください!