松井証券FX自動売買の設定と運用実績【毎月更新】

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悩んだ表情

FXの自動売買に興味はあるけど、
・ほったらかしで本当に増えるの?
・実際いくら損する可能性があるの?
・みんな都合のいい結果しか載せてないのでは?

笑顔の表情

私は松井証券のFX自動売買を、8つの通貨ペアで運用しています。
この記事では、設定内容と毎月の損益をそのまま公開します。
1ペアで最大50万円の含み損を抱えた場面も、隠さずお伝えします。

この記事を読むと、次のことがわかります。

  • 松井証券のFX自動売買が、どういう仕組みで動くのか
  • 私が実際に運用している8通貨ペアと、その設定の考え方
  • 毎月の損益(確定分と含み損益を分けて公開)
  • 想定レンジを大きく抜けたとき、実際に何が起きたのか
  • 1日で61万円を損切りした経験から決めた、2つの運用ルール
  • 始める前に知っておきたい、元金の決め方

自動売買の記事はたくさんあります。
ただ、うまくいった月だけを切り取った記事が多いのも事実です。
それでは読んでも判断材料になりません。

この記事は毎月更新していきます。
勝った月も負けた月も、そのまま数字を足していきます。
まずは最新の実績からご覧ください。

まず、いちばん知りたいところからお見せします。
毎月の損益を、そのまま公開していきます。

まず、いまの全体像です。

項目 金額
運用資金(入金額) 6,000,000円 ←要確認
累計の確定損益 +1,840,463
現在の評価損益 +225,245
運用開始 2025年1月

確定した損益と、評価損益は必ず分けて見てください
確定損益だけを載せている記事は、実態の半分しか見せていません。

確定した損益と、その月末時点の評価損益を分けて載せています

年月 確定損益 評価損益 月利
7 +206,687円 +225,245 3.44%
6 +116,810円 +154,293 1.95%
5 +48,657円 -720,568 0.81%
4 +40,444円 -684,437 0.67%
3 +91,070円 -424,809 1.52%
2 +90,879円 -1,374,813 1.51%
1 +41,355円 -1,177,463 0.69%

2026年の現在までの確定損益は、合計で +635,902円 です。(年利:10.60%)

2026年は、1月から5月まで評価損益が大きなマイナスでした。
米ドル/スイスフランがレンジを下に外れていた期間です。
それでも確定損益は、毎月プラスを維持できています

6月に評価損益がプラスへ転じました。
価格がレンジ内に戻り、積み上がっていたポジションが利確されたためです。
7月の確定損益が急に増えているのは、この影響です。

運用を始めた年です。
入金しながら少しずつ規模を大きくしていった時期になります。

月別損益の表
年月 確定損益 評価損益 月利
12 +64,006円 -953,624 0.80%
11 -518,240 -722,459 -6.34%
10 +45,704円 -1,275,335 0.56%
9 +130,920円 -1,359,291 1.31%
8 +139,849円 -913,544 1.28%
7 +188,264円 -704,709 1.70%
6 +153,186円 -879,636 1.43%
5 +385,142円 -482,655 3.51%
4 +556,554円 -733,841 5.38%
3 +113,003円 -80,958 1.25%
2 -58,306 +506 -1.66%
1 +4,479円 -59,410 0.89%

2025年の確定損益は、合計で +1,204,561円 でした。(年利:10.11%)
ただし11月は -518,240円 のマイナス決済になっています。

この月に、1日で61万円を損切りしています
運用の方針を根本から変えることになった月です。
何があったのかは「ロスカットされないための2つのルール」でお話しします。

表を見るときのポイントを3つお伝えします。

1つ目は、確定損益が毎月プラスでも安心しないことです。
評価損益が同時にマイナスなら、実質的にはプラスとは限りません。
確定損益と評価損益を足した数字が、本当の成績です

2つ目は、評価損益がマイナスでも異常ではないことです。
リピート系は、含み損を抱えながら利益を積む仕組みです。
評価損益がゼロの状態は、むしろ動いていない状態ともいえます。

3つ目は、評価損益が改善した月の意味です。
評価損益が戻るのは、価格がレンジの中心に近づいたときです。
このタイミングで、それまで積んだポジションが一気に利確されていきます。

笑顔の表情

確定損益だけ見て喜ばない。
評価損益を足した数字が、いまの本当の成績だよ!

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そもそも自動売買が何をしてくれるのかを、先に整理します。
ここがわかると、あとの設定の話がすっと入ってきます。

松井証券のFX自動売買は、値動きの範囲を決めて、その中で売買を自動で繰り返すタイプです。
一般に「リピート系」と呼ばれる方式です。

考え方はシンプルです。
「この価格まで下がったら買う」「この価格まで戻ったら売る」。
この1組の注文を、価格帯に何本も並べておきます。

あとは相場が上下するたびに、注文が順番に成立していきます。
1回あたりの利益は数百円から数千円ほどです。
それを何十回、何百回と積み重ねていく形になります。

買った通貨を保有している状態を「ポジション」と呼びます。
この記事で何度も出てくる言葉なので、覚えておいてください。

想定レンジの中に買い注文を並べ、値動きのたびに売買を繰り返すリピート系自動売買の仕組み図

自動売買と裁量取引のいちばんの違いは、予想するかどうかです。

裁量取引 自動売買(リピート系)
やること 上がるか下がるかを予想する 動く範囲だけを決める
利益の出方 大きく当たれば大きい 小さい利益の積み重ね
向いている相場 方向が続く相場 行ったり来たりする相場
手間 常に相場を見る 設定後は基本ほったらかし

レンジ(値動きの範囲)を外さないかぎり、方向が当たらなくても利益は出ます
逆にいえば、レンジを大きく外れたときが弱点です。
この弱点が実際にどうなったかは、記事の後半でお話しします。
米ドル/スイスフラン(通称:ドルフラン)で起きたことです。

笑顔の表情

自動売買は「予想する」んじゃなくて「範囲を決める」もの。
だからレンジの決め方がすべて、と思っておこう。

自動売買ができる会社はいくつもあります。
そのなかで私が松井証券を選んだ理由は、次の3つです。

  1. 自動売買の口座のなかでスプレッドが狭い
  2. スワップポイントが多い
  3. 収益カレンダーで損益が見やすい

ひとつずつ説明します。

理由のひとつめは、コストです。

スプレッドとは、売値と買値の差のことです。
実質的な取引コストにあたります。

リピート系の自動売買は、とにかく取引回数が多くなります。
1回あたりのコスト差はわずかでも、回数が増えれば効いてきます。
取引回数が多い手法ほど、スプレッドの差が最終的な損益に直結します

自動売買の口座は、裁量取引の口座に比べてコストが高めになりがちです。
そのなかでは狭い部類だと感じています。

ふたつめは、スワップの水準です。

スワップポイントとは、2つの通貨の金利差から毎日受け取れるお金のことです。
金利の低い通貨を売り、金利の高い通貨を買っている間、その差額が入ります。

自動売買はポジションを持ち続ける時間が長い手法です。
そのため、スワップの差が毎日じわじわ効いてきます。

同じ設定で同じだけ動いたとしても、スワップの水準が違えば結果は変わります。
これは1日で見ると小さな差です。
半年、1年と続けると、無視できない金額になります。

みっつめは、地味ですがいちばん助かっている点です。

松井証券には、日ごと・月ごとの損益をカレンダー形式で見られる画面があります。
今日いくら増えたのかが、ひと目でわかります

自動売買はほったらかしが基本です。
だからこそ、状況をすぐ確認できることが続けやすさにつながります。

数字が見えにくい口座だと、確認が面倒になります。
面倒になると見なくなります。
見なくなったころに、レンジを外れていることに気づくわけです。

ここに挙げたのは、あくまで私が選んだ理由です。
他社が劣っているという意味ではありません。
重視する点が違えば、選ぶ口座も変わります。
笑顔の表情

自動売買の口座選びは「コスト」「スワップ」「見やすさ」の3点で比べるといい。
とくに見やすさは、続けられるかどうかに直結するよ。

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ここからは、実際に何を動かしているのかをお見せします。
現在は8つの通貨ペアを同時に運用しています。

一覧にすると、次のとおりです。

グループ 通貨ペア ねらい
隣国通貨ペア 豪ドル/NZドル 経済が似ていて、方向が続きにくい
ユーロ/ポンド 欧州同士。狭い範囲で行き来しやすい
米ドル/カナダドル 隣国同士で連動しやすい
ユーロ/スイスフラン スイスはユーロ圏の隣国。値動きがとくに狭い
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ 北欧の隣国同士。あまり見かけないペア
リスク回避ペア 米ドル/スイスフラン 不安が高まる場面で動く。値動きの性格が違う
高スワップペア メキシコペソ/円 金利差が大きく、スワップが厚い
南アフリカランド/円 同じく金利差でスワップを積む

同じ自動売買でも、この3つは役割がまったく違います。
全部を同じ考え方で設定してはいけません
グループごとに、何をねらっているのかを説明します。

いちばん本数を置いているのが、このグループです。

隣国通貨ペアとは、経済のつながりが強い国どうしの組み合わせです。
豪ドルとNZドル、ユーロとポンド、米ドルとカナダドル。
どれも隣にある国、または経済が似ている国どうしです。

このタイプには共通の性質があります。
片方が上がるとき、もう片方も似た動きをすることです。
結果として、一方向にどこまでも進みにくくなります

これがドル円のようなペアだと事情が変わります。
一度方向が出ると、そのまま数年進むことがあります。
レンジを前提にした自動売買とは、相性がよくありません。

このグループのなかでも、ユーロ/スイスフランは値動きがとくに狭いペアです。
スイスはユーロ圏に囲まれた国で、経済のつながりが強くあります。
主要な通貨ペアのなかでも、方向が続きにくい部類に入ります。

ただし、ひとつ正直にお伝えしておきます。
このあとに出てくる米ドル/スイスフランと、フランが重なっています。
フランが買われる場面では、2つのペアが同時に影響を受けます。

ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは、あまり見かけないペアかもしれません。
北欧の隣国どうしで、値動きは穏やかです。
取引量が少ないぶん、スプレッドは広めになります。

このペアにも、知っておきたい性質があります。
ノルウェーは産油国で、スウェーデンは違います。
原油が大きく動く場面では、隣国ペアでも方向が出ることがあります。
同じことが、米ドル/カナダドルにも当てはまります。

米ドル/スイスフランは、他の7つとは別の理由で入れています。

スイスフランは、世界が不安になったときに買われる通貨です。
こうした通貨を「避難通貨」と呼びます。
戦争や金融不安が起きると、フランに資金が集まります。

つまり、隣国通貨ペアが動かない場面で動くことがあるということです。
値動きの理由が違うものを1つ持っておくと、全体が同時に止まりにくくなります。

ただし、このペアが今回いちばん苦戦しました。
くわしくは後半のドルフランの章でお話しします。

メキシコペソ/円と南アフリカランド/円は、ねらいがまったく違います。
売買の回数ではありません。
毎日入ってくるスワップポイントで積み上げるのが目的です。

高金利通貨と円の組み合わせなので、金利差が大きくなります。
そのぶん、受け取れるスワップも厚くなります。

この2つを選んだ理由は、スワップの厚さだけではありません。
今のところ、想定したレンジの中で価格が推移しているからです。
スワップが高くても、レンジに収まらないペアは使いません。

わかりやすい例が、トルコリラです。

トルコリラは、スワップの高さでいえば最上位クラスです。
それでも、私は自動売買の対象から外しています。

理由は2つあります。

ひとつめは、スプレッドが広いことです。
自動売買は取引回数が多いので、1回あたりのコストがそのまま積み上がります。
スワップで受け取った以上に、コストで削られては意味がありません

ふたつめは、チャートの形です。
トルコリラは長期にわたって右肩下がりが続いています。
一方向に下げ続けるペアは、リピート系の自動売買と根本的に合いません。

リピート系は、価格が戻ってくることで利益が確定します。
戻ってこないなら、買いポジションが増え続けるだけです。
スワップを受け取りながら、含み損だけが膨らんでいきます。

リピート系の設定で決めるのは、大きく4つです。

  1. レンジ幅:どの価格帯で売買を繰り返すか
  2. 注文本数:その価格帯に注文を何本並べるか
  3. 1回の数量:1本あたり何通貨で取引するか
  4. 利確幅:どれだけ動いたら利益を確定するか

順番に説明します。

ひとつめのレンジ幅は、過去数年の値動きの範囲を目安に決めています。
狭くすると成立回数は増えますが、外れやすくなります。
広くすると外れにくくなりますが、必要な資金が増えます。

ふたつめの注文本数は、レンジ幅と資金量から逆算します。
本数を増やすほど取引は細かくなり、必要な資金も増えます。

みっつめの1回の数量は、4つのなかでいちばん慎重に決める部分です。
ここを大きくすると、レンジを外れたときの含み損が一気に膨らみます。
最初は最小単位から始めるのが安全です。

よっつめの利確幅は、狭くすれば回数が増え、広げれば1回の利益が増えます。
私は狭めに設定して、回数で積む形にしています。

具体的な数値は、通貨ペアごとに記事を分けて公開しています
レンジの根拠まで含めると、1ペアで記事1本ぶんの分量になるからです。

【公開前に確認】上記リンクのスラッグは仮です。
実際の記事URLに差し替えてください。
まだ書いていないペアは、リンクを外してテキストのままにしてください。
笑顔の表情

通貨ペア選びは「方向が続きにくいペア」を選ぶのがコツ。
迷ったら豪ドル/NZドルから始める人が多いよ。

設定と同じくらい、いえ、それ以上に大事なのが元金です。
ここを間違えると、どれだけ設定を工夫しても続けられません。

ここが、私の運用でいちばん大事にしている部分です。

私はレバレッジを何倍にするか、という決め方をしていません。
順番が逆です。

先に想定レンジを決めて、その範囲で必要になる証拠金から元金を逆算します
その金額を用意できないなら、そのペアは動かしません。

具体的には、こう考えます。
まず、過去の値動きから「ここまでは動きうる」という範囲を決めます。
次に、その範囲いっぱいまで価格が動いたとき、ポジションが何本たまるかを出します。
最後に、そのすべてを保有し続けるのに必要な証拠金を確認します。

証拠金とは、取引をするために口座に預けておくお金のことです。
松井証券では設定を組む画面で、必要証拠金の目安が自動で表示されます。
自分で計算する必要はありません。

私が実際に使っている数字は、とてもシンプルです。

項目 私の基準 理由
1ペアあたりの元金 50万円 どのペアも同じ金額でそろえている
必要証拠金の上限 40万円 設定画面の表示がこれを超えたら組み直す
差額 10万円 レンジを外れたときの余力として残す

元金50万円に対して、必要証拠金は40万円までに抑える
これだけです。

設定画面でレンジや本数を入力すると、必要証拠金の目安が表示されます。
その数字が40万円を超えたら、本数を減らすかレンジを狭めます。
表示された金額いっぱいまで使い切らないことが、いちばんの安全策です。

1ペアの元金50万円のうち必要証拠金を40万円までに抑え、10万円を余力として残す配分の図

残した10万円が、レンジを外れたときの余力になります。
この10万円があるかないかで、耐えられる時間がまったく違います。

レバレッジは、この計算の結果として決まるものです。
先に「◯倍で運用しよう」と決めるものではありません。
順番を逆にすると、レンジを外れたときに耐えられなくなります。

円を含むペアは、日本側の事情だけでレートが動きます。
為替介入、日銀の金利変更、リスクオフの円買い。
選んだ高金利通貨に何も起きていなくても、含み損が増えます。

だからこそ、元金の逆算は円が絡むペアほど大事になります。
スワップの厚さに引っぱられて数量を増やすのが、いちばん危険です

笑顔の表情

元金は「いくら出せるか」じゃなくて「いくら要るか」から決める。
設定画面に出る必要証拠金の目安が、そのまま答えになるよ。

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ここまで設定の話をしてきました。
ただ、私がいちばん大事にしているのは設定値ではありません。
ロスカットされないことです。

ロスカットとは、証拠金が足りなくなったときに強制的に決済される仕組みです。
自分の意思とは関係なく、そこで損失が確定します。

そうならないために、私は2つのルールを決めています。

  1. プラススワップの方向でしか持たない
  2. レンジを外れたら、裁量で少しずつ足す

どちらも、2025年11月の損切りから決めたものです。

理由は、実際に大きな損失を出しているからです。
2025年11月10日、豪ドル/NZドルで -612,330円 を損切りしました。

そのときの数字が、こちらです。

項目 数字
確定損益合計 -612,330円
うち決済損益 -580,133円
うちスワップ損益 -32,197円
決済した回数 52回
勝率 0%(勝ち0回)

52回決済して、勝ちはゼロです
抱えていたポジションを、まとめて損切りしました。

原因ははっきりしています。
自動売買を始めたころ、私は自分で設定を組んでいませんでした。
ネットで見つけた他の方の設定を、そのまま真似していたのです。

数字だけを写して、意味を理解していませんでした。
その設定には、マイナススワップになる方向のポジションが含まれていました
マイナススワップとは、持っているだけで毎日お金が減っていく状態のことです。

そこに、想定レートを大きく外れる値動きが来ました。
起きたことは3つです。

  1. 想定レートを大きく外れて、含み損が膨らみ続けた
  2. マイナススワップで、毎日じわじわ証拠金が削られた
  3. これ以上は耐えられないと判断して、52回まとめて損切りした

スワップ損益だけで -32,197円 です。
待っている時間そのものが、損失に変わっていました。
これがマイナススワップ方向で持つということです。

ここは誤解されたくない部分です。
豪ドル/NZドルというペアが悪かったわけではありません。

同じ豪ドル/NZドルを、私はいまも運用しています
変えたのはペアではなく、持ち方のほうです。

この損切りのあと、方針を決めました。
利益を増やすことより、ロスカットされないことを優先する
そして、プラススワップの方向でしかポジションを持たないことにしました。

今の運用は、すべてこの考え方の上に組み立てています。

このルールに変えたのが2025年11月です。
そのあとに来たのが、2026年1月からの米ドル/スイスフランの局面でした。
同じ「想定レートを外れる」場面で結果が変わった理由は、記事の後半でお話しします。

1つめのルールは、とてもシンプルです。

スワップがプラスになる方向でしか、ポジションを持ちません
マイナスになる方向の注文は、最初から設定に入れません。

一般的なリピート系の設定では、買いと売りの両方を並べることがあります。
どちらに動いても利益を取るためです。
ただ、この形だとどちらか一方は必ずマイナススワップになります。

レンジの中で価格が行き来しているうちは、それでも問題は起きません。
問題が出るのは、レンジを外れて長期保有になったときです。

プラススワップ方向 マイナススワップ方向
レンジ内のとき 利益+スワップ 利益のみ
レンジを外れたとき 含み損は増えるが、スワップは毎日入る 含み損が増え、スワップでも削られる
時間の意味 味方になる 敵になる

プラススワップ方向とマイナススワップ方向で、レンジを外れたときの結果がどう変わるかを比べた図

同じ「含み損を抱えて待つ」でも、中身がまったく違います。
プラススワップ方向なら、待っているあいだも毎日お金が入ってきます。
時間を味方にできるかどうかが、耐えられるかどうかを決めます。

そのかわり、値動きの片方は取りにきません。
利益の機会は半分になります。
それでも、ロスカットされないことのほうが大事だと考えています。

2つめは、レンジを外れたあとの対応です。

自動売買はレンジの外では動きません。
注文を置いていない価格帯なので、何も起きなくなります。

このとき私は、プラススワップの方向であれば、手動で少しずつポジションを足していきます
自動売買とは別に、自分の判断で買い増す形です。
これを裁量取引と呼びます。

足す条件は決めています。

  • プラススワップの方向であること(マイナス方向には絶対に足さない)
  • 受け取ったスワップの範囲内で足すこと(新しく入金してまで足さない)
  • 一度にまとめず、少しずつ分けて足すこと

レンジの外で買ったポジションは、取得価格が低くなります。
価格が戻ってきたとき、いちばん大きな利益になるのがこの部分です。

ただし、これは誰にでもすすめられる方法ではありません。
戻ってこなければ、含み損をさらに増やしただけになります。
元金にゆとりがあることが、大前提です。

笑顔の表情

プラススワップの方向だけで持つ。
これだけで、レンジを外れたときの耐久力がまったく変わるよ。

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
自動売買の弱点が、実際に出た場面の話をします。

2026年の1月ごろのことです。
米ドル/スイスフランが、想定していたレンジを大きく下に抜けていきました。

私が設定していたレンジの下限は、0.8でした。
価格はそこを割り込み、そのまま下で推移し続けました。

リピート系の自動売買は、価格が下がるたびに買い注文が成立します。
そのため、下がり続けるあいだはポジションが増え続けます。
利確されないまま、買いポジションだけが積み上がっていきました。

含み損は日を追うごとに膨らみました
このペア1つで、最大およそマイナス50万円です。

ここは誤解のないようにお伝えしておきます。
50万円は、米ドル/スイスフラン1ペアだけの数字です。
運用実績の表に載せている評価損益は、8ペアを合計したものです。
そちらはこれより大きな金額になります。

数字だけ見れば、決して小さくない金額です。
口座画面を開くたびに赤字が増えていくのは、気持ちのいいものではありません。

ただ、実際にはそこまで慌てませんでした。
2025年11月に61万円を損切りしたときとは、状況がまったく違ったからです。
理由は2つあります。

ひとつは、運用開始からの確定利益が積み上がっていたことです。
他の7ペアは、この間も通常どおり売買を繰り返していました。
含み損は1ペアで発生していますが、利益は8ペア全体で出ています。

もうひとつは、スワップが毎日プラスで入り続けていたことです。
これはルール①のおかげです。
プラススワップの方向でしか持っていないので、待つ時間が損になりません。
含み損が増えるほど、日々のスワップは厚くなっていきました

含み損は、決済しないかぎり確定しません。
確定利益とスワップが積み上がっている状態なら、耐えられる時間は長くなります。
運用全体としては、想定の範囲内でした。

では、何をしたのか。
結論をいうと、設定はいっさい変えませんでした

やったことは1つだけです。
ルール②のとおり、受け取ったスワップの範囲でポジションを少しずつ足しました。
プラススワップの方向なので、足しても時間は敵になりません。

価格が下がっているとき、そこで買ったポジションの取得価格は低くなります。
レンジに戻ってきたとき、いちばん大きな利益になるのが、この安く買ったぶんです。

実際に、そのあと価格はレンジ内に戻ってきました。
戻る過程で、積み上がっていたポジションが次々と利確されていきました。
下で足したぶんが効いて、まとまった利益になりました。

ここは、はっきりお伝えしておきます。
レンジを外れていたのは、2026年1月から6月ごろまでの約6か月間です

数日や数週間の話ではありません。
半年のあいだ、含み損を見続けることになります。

米ドル/スイスフランがレンジ下限を割り込んでから約6か月かけて戻るまでの推移と含み損の図

この期間の長さが、自動売買のいちばんきつい部分です。
「耐える」とは、半年単位の話だと思っておいてください。

半年ものあいだ、利確はほとんど起きません。
入ってくるのはスワップだけです。
それでも運用を続けられるかどうかが、実質的な適性テストになります。

「じゃあ耐えれば必ず戻るのか」と思われるかもしれません。
そこは正直にお伝えします。

必ず戻る保証はありません。
今回はたまたまレンジに戻ってきただけです。
そのまま戻らず、含み損が拡大し続ける可能性もありました。

耐えられた理由は、精神力ではありません。
始める前に元金を逆算していたからです。
含み損50万円は、はじめから想定に入っていた範囲でした。

もし同じ場面で資金がぎりぎりだったら、話はまったく違いました。
証拠金が足りなくなり、強制的に決済されていた可能性があります。
そうなれば、50万円の含み損はそのまま50万円の損失として確定します。

同じ「想定レートを大きく外れる」場面です。
それなのに、結果はまったく違いました。

2025年11月 豪ドル/NZドル 2026年1〜6月 ドルフラン
スワップの向き マイナス プラス
待っている間 毎日お金が減る 毎日お金が入る
元金の決め方 他の方の設定を真似した 必要証拠金から逆算した
とった行動 52回まとめて損切り 設定は変えず、少しずつ買い増し
結果 -612,330円の損失が確定 レンジに戻り、まとまった利益に

2025年11月の損切りと2026年のドルフランを比べ、スワップの向きと元金の決め方で結果が変わったことを示す図

違いは、相場の読みではありません
持つ方向と、元金の決め方。
この2つだけです。

つまり、この手法の生死を分けるのは設定の巧さではありません。
レンジを外れたときに耐えられる元金を、先に用意してあるかどうかです。

笑顔の表情

レンジを抜けたときに耐えられるかは、始める前の元金で決まる。
設定を工夫するより、先に必要な金額を計算しておこう。

ここまでの経験から、始める前に知っておきたいことを3つにまとめます。

いちばん多い失敗は、資金不足です。

自動売買のシミュレーションは、レンジ内で動く前提で計算されます。
ところが実際の相場は、想定した範囲をふつうに外れます。
レンジを外れることを前提に資金を用意してください

前半でお伝えしたとおり、私の基準は元金50万円です。
そのうえで、必要証拠金は40万円までに抑えています。
差額の10万円が、レンジを外れたときの余力です。
設定画面の表示いっぱいまで使い切らないことが、そのまま安全策になります。

この決め方をしていたので、含み損50万円でも運用を続けられました。
耐えられたのは我慢したからではなく、先に計算していたからです

自動売買は放置できる手法です。
ただ、まったく見ないでいいわけではありません。

見るべきタイミングは2つあります
価格がレンジの端に近づいたときと、大きな経済イベントの前後です。

とはいえ、毎日画面に張りつく必要はありません。
週に1回、収益カレンダーで損益の推移を確認する。
その程度で十分だと感じています。

私は8つのペアを運用しています。
ただ、これを「分散できている」とは考えていません。

たとえばメキシコペソ/円と南アフリカランド/円は、構造が同じです。
どちらも「高金利の新興国通貨を買い、円を売る」形になっています。
リスクオフの相場では、この2つは同時に同じ方向へ動きます。
数を増やしただけでは、分散にならない場面があります。

数を増やすことより、1ペアあたりの数量を抑えるほうが現実的です。
そのほうが、同時に動いたときの影響を小さくできます。

笑顔の表情

自動売買でいちばん大事なのは、設定より資金量。
「外れても耐えられる金額か」だけは先に確認しよう。

最後に、これから始める方に向けた手順をまとめます。

松井証券でFX自動売買を始めるまでの流れは、次のとおりです。

  1. 松井証券のFX口座を開設する(オンラインで完結)
  2. 本人確認書類とマイナンバーを提出する
  3. 審査完了後、口座に入金する
  4. 取引画面から自動売買を選ぶ
  5. 通貨ペア・レンジ・本数・数量・利確幅を設定する
  6. 設定を稼働させる

口座開設の申し込み自体は、10分ほどで終わります
審査には数日かかる場合があります。

松井証券FX

いきなり8ペアを動かす必要はありません。
むしろ、おすすめしません。

まずは1ペアを、1通貨単位で3か月動かしてみてください
松井証券は1通貨から取引できるので、数万円あれば試せます。
利益はほとんど出ません。
そのかわり、仕組みが体でわかります。

どのくらいの頻度で注文が成立するのか。
含み損はどう増えて、どう減っていくのか。
数字が動くのを自分の口座で見ると、記事を10本読むより理解が進みます。

3か月たったら、次の3つを確認してください。

  • 含み損が出ている月に、口座を見るのが嫌にならなかったか
  • 設定を途中でいじりたくならなかったか
  • 1ペアあたり50万円を、当面使わないお金から出せるか

3つとも問題なければ、金額を増やしても大丈夫だと思います。
ひとつでも引っかかるなら、そのまま少額で続けてください。
増やすかどうかは、利益が出たかどうかでは判断しません

笑顔の表情

最初から本気を出さない。
1ペア・1通貨・3か月。まずはここからでいい。

最後に、よく聞かれる質問にまとめてお答えします。

松井証券は1通貨から取引できるので、数万円からでも運用は可能です
注文の本数を減らせば、必要証拠金はそのぶん下がります。

ただ、本数を減らすと売買の回数も減ります。
利益はほとんど出ないと思ってください。

私は1ペアあたり50万円を目安にしています。
まずは数万円で仕組みを体験し、慣れてから金額を増やす。
この順番が現実的です。

基本は放置できます。
ただし、価格がレンジの端に近づいたときは確認が必要です。
週に1回、損益を見る習慣をつけておくと安心です。

私の場合は止めませんでした。
確定利益とスワップが積み上がっていて、資金にも余裕があったからです。
同じ判断がどなたにも当てはまるわけではありません。
資金の状況によって、正解は変わります。

値動きの方向が続きにくいペアが向いています。
隣国どうしの豪ドル/NZドルやユーロ/ポンドが、その代表です。
ドル円のように方向が長く続くペアは、リピート系とは相性がよくありません。

メキシコペソ/円のような金利差の大きいペアなら、その考え方もあります。
ただ、円が絡むペアは日本側の事情でレートが動きます。
為替の変動リスクは別途あるとお考えください。

今回は、松井証券のFX自動売買で実際に運用している設定と実績を公開しました。
要点は3つです。

  1. プラススワップの方向でしか持たない。1日で61万円を損切りした経験から決めたルール
  2. 8通貨ペアを運用中。隣国通貨・リスク回避・高スワップの3グループに分けている
  3. 米ドル/スイスフラン1ペアが約6か月レンジを外れ、最大50万円の含み損を経験した
  4. 耐えられたのは元金50万円・必要証拠金40万円までという基準を先に決めていたから

自動売買は、相場を予想しなくていい手法です。
そのかわり、レンジを外れたときに何もできない時間が続きます。
その時間を味方にするか敵にするかは、どちら向きに持つかで決まります。

その時間を耐えられるかどうかは、最初に用意した元金でほぼ決まります
設定を細かく詰めることより、先に必要証拠金から元金を逆算してください。

実績は毎月このページに追記していきます。
うまくいった月も、含み損が膨らんだ月も、そのまま載せます。

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本業年収300万円で資産形成中|投資は積立・自動売買・ルール決めで自動化して、時間をなるべく使わず副業時間を増やしています。