円の介入に振られないスワップ投資|スイスフラン売りの設定と実績

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ペソ円やランド円でスワップ投資をしているけど、
円高になるたびに含み損が増えてヒヤッとする
為替介入や日銀の金利発表が怖い
円が絡まないやり方はないの?

プロフ画像

私はFX歴5年以上で、3通貨ペア以上でスワップ投資を続けています!
この記事では、円をいっさい使わない「スイスフラン売り」のスワップ投資を紹介します。

この記事を読むと、次のことがわかります。

  • 円が絡まない通貨ペアを選ぶと、何を避けられるのか
  • 私の実際の運用実績と設定(3通貨ペア)
  • CHF/ZAR・CHF/MXN・CHF/TRYの違いと、最初に選ぶべきペア
  • スイスフランが急騰したときに何が起きるのか(正直なリスク)
  • 今のペソ円・ランド円を乗り換えるべきか、併用すべきか

ペソ円やランド円のスワップ投資には、ひとつ避けられない弱点があります。
通貨ペアの片側が円なので、日本側の事情でレートが揺れてしまうことです。
為替介入、日銀の金利変更、リスクオフの円買い……。
自分が選んだ高金利通貨に何も起きていなくても、含み損が膨らみます。

そこで選択肢に入ってくるのが、円のかわりにスイスフランを売る方法です。
この記事では、その考え方と私の実際の運用内容を紹介します。

スイスフラン売りのスワップ投資とは、超低金利のスイスフランを売り、高金利通貨を買う手法です。
その金利差(スワップポイント)を、毎日受け取っていきます。

ここで多くの方が混乱するのが「フランを買うのではないのか?」という点です。
スイスフランは高金利通貨ではありません。
世界でもっとも金利が低い通貨のひとつです。
スワップをもらう側に立つには、フランは「売る」のが正解です。

ふだんのスワップ投資では「円を売って高金利通貨を買う」形をとります。
その円の役割を、スイスフランに置き換えるイメージです。

具体的には、次の3つのペアを売り建てで運用しています。

通貨ペア 取引の向き 実際にやっていること
CHF/ZAR 売り スイスフランを売って、南アフリカランドを買う
CHF/MXN 売り スイスフランを売って、メキシコペソを買う
CHF/TRY 売り スイスフランを売って、トルコリラを買う

通貨ペアの表記は「前の通貨/後ろの通貨」で、前の通貨を売るのが「売り」です。
CHF/ZAR売りなら、前のCHF(スイスフラン)を売っています。
同時に、後ろのZAR(ランド)を買っています。

スワップポイントは、2つの通貨の金利差から生まれます。
金利の低い通貨を売り、金利の高い通貨を買っている間、その差額を毎日受け取れる仕組みです。

スイスフランは、金利がほぼゼロの水準です。
そのため高金利通貨と組み合わせると、円のときより金利差が大きくなります。
2026年8月現在、日本の政策金利は1.00%です。
日本の金利が上がった今、金利差という点ではフランのほうが有利になっています。

フランを買うんじゃなくて「売る」。
ここだけ間違えなければ、あとはふだんのスワップ投資と同じ考え方でいけるよ!

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ペソ円やランド円でスワップ投資をしていると、困ることがあります。
選んだ高金利通貨とは無関係な理由で、含み損が増えることです。
原因は、通貨ペアの片側にいる「円」です。

  • 為替介入:政府・日銀が市場で円を買うと、円高方向に一気に動く
  • 日銀の金利政策:日本の金利が上がると、円高になりやすく、さらにスワップも減る
  • リスクオフの円買い:世界的に不安が高まると、避難先として円が買われる

日本の金利が上がると、円高圧力がかかるうえに金利差も縮まってスワップが減ります。
含み損が増えて、もらえる金利も減るという二重の逆風です。

さらに重いのが、リスクオフの円買いです。
世界的に不安が高まると「新興国通貨が売られる」だけでなく「円が買われる」ことも起きます。
つまり通貨ペアの両側が、同時に不利な方向へ動きます
ペソ円・ランド円の含み損が急に膨らむのは、この構造が原因です。

「介入が怖い」と言われても、ピンとこないかもしれません。
過去の介入で、ドル円が実際にどれだけ動いたかを見てみましょう。

時期 介入額 ドル円の動き
2022年10月21日 5兆6202億円(1日で過去最大) 151円台→一時144円台(約7円)
2024年4月29日〜5月1日 合計約9.8兆円 160円台→一時151円台(約8円)
2026年4月28日〜5月27日 合計11兆7349億円 160円台後半→155円接近(約6円)
2026年7月30〜31日
(日米協調介入)
1日で最大約8兆4500億円(推計) 163円台→一時157円台(約5〜6円)

(出典:日本経済新聞 円買いの為替介入、22年10月に2日間 1日で最大5.6兆円/フジトミ証券 2022年と2024年に実施された為替介入のデータをおさらい/三井住友DSアセットマネジメント 11.7兆円規模となった2026年4月〜5月の為替介入の効果を考える/日本経済新聞 日米協調介入、どうなる円相場/野村総合研究所 円安阻止に向けた日米協調の新たな局面

数日で5〜8円という幅です。
円買い介入はドル円だけでなく、クロス円全体に同じ方向の影響が出ます。
ペソ円やランド円も、同じタイミングで下に引っぱられます。

自分が持っている高金利通貨に何も起きていないのに、含み損が増える。
これが対円ペアの構造的な弱点です。

とくに2026年7月末の介入は、日本とアメリカが足並みをそろえた15年ぶりの協調介入でした。
1日の介入額は過去最大級で、ドル円は数円規模で急騰しています。
つまり、大きな介入ほど、ペソ円やランド円は強く下へ引っぱられます。

通貨ペアから円を外すと、上の3つが直接レートを動かすことはなくなります。
日本で為替介入が入っても、CHF/ZARというレートそのものには円が関係していないためです。

ただし「まったく無関係」とまでは言えません。
介入が行われる場面は、世界的に不安が高まっているときと重なりやすいです。
そのときは、フランや新興国通貨も動きます。
直接の影響は消えるけれど、間接的な影響は残ると理解しておくのが正確です。

項目 ランド円(ZAR/JPY買い) CHF/ZAR売り
為替介入の影響 直接受ける 直接は受けない
日銀の金利政策 レートとスワップの両方に影響 直接は影響しない
リスクオフ時 円が買われて不利 フランが買われて不利
金利差の大きさ 日本の1.00%が差し引かれる スイスの金利はほぼゼロ

介入よりも、じつはこちらのほうが日々の収益に効いてきます。
日本の金利が上がると、対円ペアのスワップポイントは確実に減ります。

スワップポイントは2つの通貨の金利差から生まれます。
ランド円なら「南アフリカの金利-日本の金利」が原資です。
日本の金利が0.1%上がるたびに、この差はそのぶん縮まります。

かつて日本がゼロ金利だったころは、この引き算をほとんど気にせずに済みました。
政策金利が1.00%まで上がった今、事情は変わっています。
同じLOT数を持っていても、もらえるスワップが年々目減りしていくのが対円ペアの現状です。

しかもやっかいなのは、金利が上がる局面では円高になりやすいことです。
もらえるスワップが減り、同時に含み損が増えます。

日本の金利が上がると ランド円(買い) CHF/ZAR(売り)
スワップ 減る(金利差が縮む) 変わらない
レート 円高で不利になりやすい 関係しない

スイスフランを売る形にしておけば、日本の金利がどこまで上がっても、この引き算は起きません。
「日本の金利がこれからも上がる」と考えているなら、円から離れておく意味は大きいということです。

ここまでは良い面の話です。
ただ、先ほどの比較表でひとつだけ注意したい行があります。
「リスクオフ時」の行です。

リスクオフのときに買われるのは、円だけではありません。
スイスフランも同じ「避難通貨」です。

円の弱点から逃げられるかわりに、フランの弱点を引き受けることになります。

この点は運用の成否を左右するので、後半の「スイスフランが大きく動くとき」でくわしく説明します。

「円の影響を消せる」のは本当。
でも「リスクが消える」わけじゃない。
リスクの種類が入れ替わるだけ、と思っておいて!

考え方を整理したところで、私が実際に運用している成績を公開します。
3通貨ペアの合計と、ペアごとの内訳です(毎月更新予定)。

3つのペアを、それぞれ毎月更新していきます。

◆CHF/MXN売り(運用開始:2026年8月4日)

保有LOT数 スワップ(累計) 評価損益
2026年8月 1LOT -円 -円

◆CHF/ZAR売り(運用開始:2026年8月4日)

保有LOT数 スワップ(累計) 評価損益
2026年8月 1LOT -円 -円

◆CHF/TRY売り(運用開始:2026年8月4日)

保有LOT数 スワップ(累計) 評価損益
2026年8月 1LOT -円 -円

※1LOT=1万通貨。

数字だけを見ると、順調に見えるかもしれません。
ただこの手法は、フランが急騰した局面で評価損が一気に膨らみます
実績の裏側にあるリスクは「スイスフランが大きく動くとき」で必ず確認してください。

見てほしいのは合計損益じゃなくて、評価損がいちばん膨らんだ月。
そこに耐えられる資金量かどうかが、続けられるかの分かれ目になるよ!

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ここでは、メリットとデメリットを紹介します。

  1. 円の事情(為替介入・日銀の金利政策)に振られない
  2. スイスの金利がほぼゼロなので、金利差を大きく取れる
  3. ドル円やクロス円の値動きを気にしなくてよい
  4. スイスは先進国で、政治・経済の情報が手に入りやすい

とくに大きいのは1つ目です。
日本の金利がこれからも上がっていくとすれば、対円ペアはスワップが減り続けます
フラン売りなら、その影響を受けません。

  1. 取り扱っているFX会社が少ない
  2. スワップポイントの水準を比較しづらい
  3. 1LOTあたりの必要証拠金が対円ペアより大きくなりやすい
  4. リスクオフのとき、フラン高と新興国通貨安が同時に来る
  5. スイスの金利が上がると、スワップが減る(マイナスになることもある)

いちばん重いのは4つ目です。
対円ペアの弱点を避けたつもりが、より急な値動きを引き受けていることがあります。
これは後半の章で、構造から説明します。

5つ目も注意が必要です。
スイスの金利は今ほぼゼロですが、将来上がればスワップは減ります。
「今のスワップがずっと続く前提」で資金計画を立てないことが大切です。

メリットは「日本の事情から離れられる」の一点だけと考えていい。
それ以外は正直、対円ペアのほうが楽だよ。

クロスフラン(円が絡まないフランのペア)は、扱っているFX会社が限られます。
まずは自分が運用したいペアを扱っているかどうかから確認しましょう。

  • 運用したいクロスフランのペアを扱っているか
  • スワップポイントの水準が高いか
  • スワップポイントの受取タイミング(自動付与か手動受取か)
  • スプレッドの狭さ

長期保有が前提なので、いちばん重視すべきはスワップポイントの水準です。
受取タイミングが「手動受取」の口座もあります。
その場合は受け取る時期を自分で調整して、税負担をコントロールできます

スプレッドは実質的な取引コストです。
ただ頻繁に売買しない手法なので、極端に広くなければ問題になりません。

私が使っている、またはクロスフランで候補になる4社を比較しました。

口座/項目 取扱ペア スワップ受取 スプレッド
トライオートFX CHF/ZAR
CHF/MXN
CHF/TRY
320
360
1,650
3.0
3.0
9.0
外為どっとコム CHF/ZAR
CHF/MXN
CHF/TRY
192
338
1,659
3.0
3.0
9.0
みんなのFX CHF/ZAR
CHF/MXN
CHF/TRY
249
338
1,245
3.0
3.0
9.0
LIGHT FX CHF/ZAR
CHF/MXN
CHF/TRY
249
338
1,245
3.0
3.0
9.0

※スワップポイントは毎日変動し、口座ごとにも差があります。最新の数値は各社の公式ページでご確認ください。2026/8/3時点

もうひとつ大切なのが、通貨ペアごとに口座を分けて運用することです。

同じ口座で複数のペアを運用していると、1つのペアの急落に巻き込まれます。
他のペアまで一緒にロスカットされてしまうのです。
とくにフラン売りは3ペアが同時に不利な方向へ動きやすいので、口座を分けておく効果は大きいです。

口座を選ぶ前に、まず取扱ペアの一覧を見にいこう。
クロスフランは扱っていない会社のほうが多いから、ここでつまずく人がいちばん多いよ!

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私が実際に運用で守っている5つのルールです。
そのまま真似するのではなく、ご自身の資金量に合わせて必ず調整してください。

  1. 一度にまとめず、少額ずつ分散して増やす
  2. レバレッジは低く抑える
  3. レバレッジは通貨ペアごとに変える
  4. 逆指値を入れておく
  5. 定期的に金利と証拠金維持率を確認する

買い増しは、フランが上がる(=売り側に不利になる)たびに少しずつ行います。
一度にまとめて建てると、そのあとフランが上がったときの損失が大きくなるためです。
少しずつ増やせば、平均レートを有利にできます。

対円ペアよりも低く抑えるのが安全です。
理由は次の章のとおりで、フラン売りは短時間で大きく動く可能性があるためです。

私は実効レバレッジ3倍以下を上限にしています。
実効レバレッジとは、建てている通貨の合計金額を、口座に入れているお金で割った数字です。

実効レバレッジ 耐えられる値動き フラン売りでの判定
2倍 かなり広い ◎ この水準を目指したい
3倍 広い ○ ここまでなら許容
5倍 やや狭い △ フランが飛ぶと厳しい
10倍以上 狭い ✕ 一度の急騰で終わる

3つのペアに同じレバレッジをかけるのは、おすすめしません。
買う側の通貨のリスクがまったく違うためです。

通貨ペア 実効レバレッジの目安 理由
CHF/MXN売り 3倍まで メキシコペソは格付けが高く、値動きもレンジ寄り
CHF/ZAR売り 2〜3倍 ランドはペソよりやや不安定
CHF/TRY売り 1〜2倍 リラは長期の下落傾向。フラン高と重なると膨らみ方が別次元

CHF/TRY売りだけは、ほかの2つと同じ感覚で建てないでください。
スワップが高いぶん、レバレッジを上げたくなるのがいちばん危ないところです。
スワップの高さは、リスクの高さの裏返しだと考えましょう。

フランが大きく動いたときに損失が膨らみすぎないよう、逆指値を必ず入れておきます
逆指値とは、決めたレートに達したら自動で決済してくれる注文のことです。

ここは正直にお伝えします。
価格が一気に飛ぶ相場では、逆指値は設定したレートでは約定しません。
それでも「何も入れていない」状態より、はっきりマシです。

逆指値のラインは、含み損に耐えられる範囲の手前に置きます。
入れる場所に迷ったら、ロスカットされるレートより十分に手前が目安です。

月に1回は、スイスと高金利通貨国の金利、そして自分の証拠金維持率を確認しましょう。
維持率が下がってきたら、追加入金かLOT数を減らすことで対応します。

5つのなかで削っていいものはひとつもない。
とくに逆指値は、入れるのに1分もかからないのに効果が大きいから、必ずやっておこう!

スイスフランが大きく動くとき

記事の前半で、こうお伝えしました。
「円の弱点から逃げられるかわりに、フランの弱点を引き受けることになる」
その中身がこの章です。

ここがこの手法でいちばん大事な部分です。
スイスフラン売りには、対円ペアにはない固有の危険があります。

スイスフランは「有事に買われる避難通貨」です。
世界的に不安が高まる場面では、次の2つが同時に起きます。

  • スイスフランが急騰する(避難先として買われる)→ 売っている側に不利
  • ランド・ペソ・リラが急落する(新興国から資金が逃げる)→ 買っている側に不利

通貨ペアの両側が同時に逆方向へ動くため、評価損は掛け算のように膨らみます。
ペソ円やランド円なら「円高で不利」の1方向だけですが、クロスフランは2方向から来ます。

さらに、3つのペアはすべて同じ構造です。
分散しているつもりでも、同時に同じ方向へやられます
これは分散ではなく、同じ賭けを3回しているのに近い状態です。

もっとも警戒すべき前例が、2015年1月に起きた出来事です。

スイスの中央銀行が、ユーロに対するフランの上限設定を予告なく撤廃しました。
無制限に介入してフラン高を抑える、それまでの政策をやめたのです。
その結果、フランは数分間で約30%も急騰しました。

このときフランを売っていた投資家には、次のようなことが起きました。

  • ロスカットが間に合わず、想定を大きく超える損失が確定した
  • 証拠金を超える損失(追証)が発生し、口座残高がマイナスになった
  • 顧客の損失をかぶったFX会社が破綻した例もあった

「ロスカットラインを設定しているから大丈夫」とは言い切れません。
価格が飛ぶ(値が連続せずに一気に跳ぶ)と、ロスカットは設定レートでは執行されません。
これがフラン売りで最も注意すべき点です。

同じような政策変更が、今後また起きる可能性はゼロではありません。
フラン売りは「まれにしか起きないが、起きたときの影響が非常に大きい」タイプのリスクを抱えています。

3つのペアを同じ感覚で扱ってはいけません。
CHF/TRY売り(リラ買い)は、他の2つとリスクの水準がまったく違います。

トルコリラは長期にわたって下落が続いている通貨です。
高いインフレ率が続く限り、通貨の価値は下がりやすくなります。
フラン高とリラ安が重なると、評価損の膨らみ方は他の2ペアと比べものになりません。

通貨ペア スワップ水準 値動きの安定度 難易度
CHF/MXN売り 高い 比較的安定(レンジ寄り) この3つの中では取り組みやすい
CHF/ZAR売り 高い やや不安定
CHF/TRY売り 非常に高い 長期の下落傾向 上級者向け

これから始める方は、まずCHF/MXN売りの1ペアからにしてください。
フランを売って、メキシコペソを買う組み合わせです。
メキシコペソは、高金利通貨のなかでも国債の格付けが高い通貨です。
値動きも、一定のレンジに収まりやすい傾向があります。
CHF/TRY売りは、含み損に長く耐えられる資金と経験ができてからで十分です。

スワップポイントは、金利差から生まれます。
つまりスイスの金利が上がって金利差が縮まれば、受け取れる額は減ります

スイスは過去にマイナス金利を採用していたこともあり、金利水準は大きく変わってきました。
今後の政策次第では、想定していたスワップが得られなくなる可能性があります。
金利の動向は定期的に確認しましょう。

この章がいちばん大事。
「30%が数分で動いた」は誇張じゃなくて、本当に起きたこと。
そのときに口座が残っているレバレッジかどうか、今の設定を見直してみて。

この記事で使っている数値をここにまとめました。
数値は変動するため、参考情報としてご覧ください。

国・地域 政策金利 備考
スイス 0% 売る側の通貨
日本 1.00% 対円ペアとの比較用
南アフリカ 7.00% CHF/ZAR
メキシコ 6.50% CHF/MXN
トルコ 37.00% CHF/TRY

必要資金を計算式で出そうとすると、かえってわかりにくくなります。
目標のスワップ額から入るのではなく、レバレッジから決めるほうが失敗しません。

考える順番は2つだけです。

  • 実効レバレッジがペアごとの目安(1〜3倍)におさまるLOT数を出す
  • そのLOT数で、月にいくらスワップが入るかを確認する

先に「月3万円ほしい」と決めてしまうと、レバレッジが高くなりすぎます。
スワップの目標額から逆算した資金は、ロスカット寸前まで使い切った金額です。
順番を逆にするだけで、耐えられる口座になります。

思ったより少ない額しか入らないと感じたら、それが今の資金量に見合った水準です。
LOT数を増やすのではなく、資金が増えるのを待ちましょう。

「月いくら欲しいか」から考えるとレバレッジが上がる。
「レバレッジ何倍までにするか」から考えると、口座が生き残る。
順番を逆にするだけでいいよ!

すでに対円ペアで運用している方がいちばん迷うのは、ここだと思います。
今のポジションをどうするか、順番に考えていきます。

結論から言います。
対円ペアを全部やめてフラン売りに移すのはおすすめしません。一部だけ移しましょう。

理由は、円とフランが「同じ性格の通貨」だからです。
どちらもリスクオフで買われる避難通貨で、有事にはそろって強くなります。

対円ペアだけを持っていれば、円高のときにやられます。
フラン売りだけを持っていれば、フラン高のときにやられます。
どちらか一方に全額を寄せると、その通貨が買われる局面で全ポジションが同時に沈みます

両方を持っていれば、避難通貨が2つに分かれます。
円とフランは同じ方向に動くことが多いものの、動く幅は毎回ちがいます。
2015年のフランショックのときは円もフランも上がりましたが、フランの上昇幅のほうが圧倒的でした。
逆に日本の為替介入が入る局面では、円だけが動いてフランは静かなこともあります。

フラン売りに回すのは、全体の2〜3割までを目安にしてください。
多くても半分は超えないほうが安全です。

理由は、フラン売りが「まれにしか起きないが起きたときが大きい」リスクを抱えているからです。
2〜3割なら、最悪の事態が起きても残りの7〜8割で運用を続けられます。

フラン側の比率 考え方
1〜2割 まず試すならこのくらい。値動きを体感する段階
2〜3割 推奨の目安。対円ペアの弱点を薄められる
5割以上 避難通貨リスクがフラン側に偏る。おすすめしない

配分を決めるときの判断材料は、次の2つです。

  • 日本の金利が今後も上がると考えるか(上がると思うならフラン側を厚くする)
  • 急な値動きにどこまで耐えられるか(耐性が低いならフラン側を薄くする)

私はフラン側の比率は3割程度にしているよ!

含み損をかかえた対円ペアを持っている場合、決済して資金を移すのは慎重に考えてください

決済すると、その時点で含み損が確定します。
そのうえ、それまで積み上げてきたスワップを生み出す土台まで失います。

おすすめは、今のポジションは触らず、これから追加する資金でフラン売りを始めるやり方です。
時間はかかりますが、確定損失を出さずに配分を変えていけます。

新しくフラン売りを始めるときの順番です。

  1. 運用したいペアを扱っている口座を確認する(クロスフランは扱う会社が限られます)
  2. 対円ペアとは別の口座を用意する(同じ口座だと巻き込みロスカットが起きます)
  3. 実効レバレッジがペアごとの目安以内におさまる金額を入金する
  4. 最小単位で1つだけ建てて、1か月ほど値動きを記録する
  5. 問題なければ、フランが上がるたびに少しずつ増やしていく

4番目が何をするのかわかりにくいので、具体的に説明します。
対円ペアの経験があっても、クロスフランの値動きの速さは持ってみないとわかりません。

やることは次の3つです。

  • 口座の最小ロット(1,000通貨など)で1つだけ売り建てる
  • 2〜4週間そのまま放置する
  • 毎日1回、記録をつける

記録するのは、次の3項目だけです。

記録する項目 見えてくること
その日入ったスワップ額 本当に毎日入るか、週末はどうなるか
1日で評価損益が動いた幅 ふだんの値動きの大きさ
いちばん動いた日の幅とその日のニュース 何が起きるとどれだけ動くか

この記録を10LOT・100LOTに引き伸ばして考えてみてください。
1,000通貨で1日100円動くなら、100倍の枚数では1日1万円動きます。

想像より大きいと感じたら、そこで計画のLOT数を減らします。
この1か月を飛ばして本番の枚数で建てるのが、いちばんよくある失敗です。

全部乗り換えるんじゃなくて、2〜3割だけ移す。
円もフランも持っておけば、どっちかが暴れても片方が残る。
これが結論。

スイスフランは世界でもっとも金利が低い通貨のひとつだからです。
スワップポイントは「金利の低い通貨を売り、金利の高い通貨を買う」ことで受け取れます。
フランは金利が低いので、売る側に置くのが正解です。

避けたいリスクによって変わります。
円高や日銀の金利政策を避けたいならCHF/MXN売り、値動きの急さを避けたいならペソ円です。
ただ、どちらかを選ぶ必要はありません。
円とフランは両方が避難通貨なので、片方に全額を寄せるほうがかえって危険です。
くわしくは「ペソ円・ランド円から乗り換えるべきか、併用すべきか」をご覧ください。

いいえ、限定できません。
価格が一気に飛ぶ相場では、逆指値は設定したレートでは約定しません。
2015年のフランショックでは、証拠金を超える損失(追証)が発生した投資家もいました。
逆指値は入れたうえで、レバレッジを低く抑えることがいちばん現実的な備えです。

なりません。
3つとも「フラン売り・新興国通貨買い」という同じ構造です。
リスクオフの場面では、同時に同じ方向へ動きます。
分散したいなら、フラン売り以外の手法と組み合わせてください。
通貨ペアの構造そのものが違うものを選ぶ必要があります。

多くのFX会社では、週の途中に「3日分まとめて付与される日」があります。
その形で、土日分も受け取れます。
付与のタイミングは口座によって異なるので、開設した口座のルールを確認してください。

今回は、円が絡まない「スイスフラン売り」のスワップ投資について解説しました。
要点は次の3つです。

  1. フランを売る形にすると、為替介入・日銀の金利政策・円高の影響を受けなくなる
  2. そのかわり、リスクオフでは「フラン高」と「新興国通貨安」が同時に来る
  3. 対円ペアを全部やめず、2〜3割だけ移して避難通貨リスクを分散する

日本の金利が上がっていく局面では、対円ペアのスワップは減り続けます。
円から離れた選択肢を持っておくことには、それだけの意味があります。

一方で、2015年のフランショックのような出来事も起こりえます。
そのときは、想定を超える損失が出る可能性があります。
「まれにしか起きないが、起きたときは大きい」という性質のものです。
実効レバレッジをペアごとの目安まで抑えて、逆指値を入れたうえで始めてください。

まずはCHF/MXN売りの1ペアを、今の対円ペアとは別の口座で最小単位から試す。
そこからで十分です。

スワップ投資といっても、通貨ペアや設定の組み方次第でリスクや利益は変わります

私自身、さまざまな組み合わせを試してきましたが、現在は「政策金利差+レートの位置」を重視した設定に落ち着いています。

📌 通貨ペアごとに設定と運用実績を公開しています!

メキシコペソ/円 南アフリカランド/円トルコリラ/円 ハンガリーフォリント/円 チェココルナ/円 スイスフラン
プロフ画像

モブ

本業年収300万円で資産形成中|投資は積立・自動売買・ルール決めで自動化して、時間をなるべく使わず副業時間を増やしています。